あの月が丸くなるまで

「ありがとー、修一」

「そのかわり、皿洗いしてくこと」

 ふいに後ろからはりのある声が割り込んだ。振り向くと、家庭科の留美先生が立っている。

「一応授業は終わっているから、大目に見てあげるわ。しっかり食べて、しっかり働け」

「げっ?! マジっすか?」

「じゃなきゃ、さっさと出てけ。働かざる者食うべからず」

「わかりましたー」

 しぶしぶ頷くと、上坂は椅子を持ってきてちゃっかりと私の隣に座ってしまった。

「ちょっと、上坂……」

「蓮ー! こっち来なよ。蓮の好きなミートソースだよー!」

 騒ぎに気づいた青石さんが、上坂を呼ぶ。