あの月が丸くなるまで

「そろそろいいかな」

 私は、フライパンの落し蓋をあけて、そこにあったおいもを半分に割る。その一かけらを冷ましてから口に放り込んだ。

「ん、おいし」

 うまく味しみるかな、と思ったけど、小さくしたのがよかったみたい。うちで作る時には、半分くらいの大きさのまま煮ちゃうのが好き。でもそれだと、時間がかかってしまう。


「おいし。炒めて煮るだけなんて、肉じゃがってこんなに簡単なものだったんだね」

 同じように味見をしていた竹内さんが、感心したように言った。

「早くできるように小さく切ったし、油で炒めると味がしみやすいのよ。カロリーは高くなるけどね」