あの月が丸くなるまで

「今週は、てことは、来週はデートなんだ」

「一応、そういうことになっている」

 一つため息をついて答える。

「でも、思ったより風当たりが強くないのよね」

 私は、二つ向こうのテーブルにいる青石さんの方をちらりと眺めた。

 青石真奈美。以前、上坂とつきあってたことがあって、今でも上坂が遊び歩くグループには入っているはず。

 つきあっていた時からものすごく嫉妬深くて、当時、女子が上坂と話でもしようものなら、ものすごい目で睨まれて悪口を言われたものらしい。当の上坂はそれを知ってか知らずか、それでも別の女の子とほいほい遊び歩くものだから、青石さんの嫉妬は留まるところを知らず、一時は、上坂が自分の近くを通るたびに女子は相当びくびくしてたものだと聞いた。

上坂にちょっかい出した下級生がかなりシめられた、って話も聞いたことがある。だから、上坂と私が付き合っているなんて話になったら、絶対何か言われると思ったのに。