あの月が丸くなるまで

「できるって程のものじゃないわ。うち、母親が夜勤でいたりいなかったりだから、できる人が家事やることになってるの」


 家事は分担して全員でこなす。

 それは男女関係ない我が家の掟なので(例外:父。理由:母親よりさらに家にいる頻度が少ないためなど)、上の兄二人も料理をはじめ家事全般は普通にこなせるし、小学校六年生になった双子の弟妹も、下手をすると二人で夕飯とか作れてしまう。立派に育ってくれて、お姉ちゃんはとても嬉しい。


 上坂は、パックの牛乳を飲みながら感心したように言った。

「へー、うちの母親なんて、家にいても料理なんてしないなあ」

「え、じゃ、誰がご飯作ってんの?」

「家政婦さん」

 セレブな家だな。