「そうだな。とりあえず、今日の帰りにスタバでも」

「何か相談でもあるの?」

 内容がわかっているなら、必要な資料を用意していった方が話が早い。学年一の成績を誇る私に相談ってことは、試験勉強対策かもしれない。中間考査も近いし。それとも、三年の五月にもなって進路相談かしら。でも、それくらいしか私の用途って思いつかない。

「うん。大事な相談」

「内容を言っといてくれたら、参考資料とか用意するけど」

 と、上坂は、私の言葉に驚いたように目を丸くした。それから、おかしそうに笑いだす。

「何?」

「いや、面白いね、梶原さんて。うん。悪くない」

「それは、どうも」

 笑ってる姿も様になっているけど、自分が笑われてると思うと私は面白くない。