あの月が丸くなるまで

 ☆


「美希、おはよ」

 月曜の朝、家を出るとなんと上坂が待っていた。いつもと変わらない、満面の笑顔で。

「な、なにやってんの?」

 予想外の上坂の行動に、さすがに声が裏返る。


「一緒に学校行こうと思って待ってた」

「そんな約束、してたっけ?」

「してなーい。どう? ドキッとした?」

「ある意味、ドキッとしたわね」

 まさか、昨日あんなふうに別れておいて何事もなかったようにまたやってくるとは思わなかった。一応、アドレスは交換してあったけど、あの後、連絡もなかったし、私からも連絡なんてしなかったし。

 なのに、なんてあっけらかんとした顔で現れるのよ、こいつ。