「ちゃんとご飯食べてるの?」

 つい私が口に出すと、岡崎さんは目を丸くしてからくしゃりと笑った。

「食べてない、って言ったら、美希、作りに来てくれる?」

「餓死してれば?」

「おいおい、それが医療従事者の言葉かよ」

「医者の不養生」

「まだ学生だからいいんだよ」

 そう言って岡崎さんは、パスタの続きを片付けにかかる。その間に私は、そのファッション誌をパラパラめくった。


 うん、だんだん、仕事増えてきているみたい。岡崎さんに教えてもらうまでもなく、私はいくつかそれを見つけることができた。