違う。そんなことが言いたいんじゃないのに。うまい言葉が出てこない。相変わらず私の恋愛偏差値は低いままらしい。
上坂は、困ったように笑った。
「絶対に忘れない。信じて……と俺が言っても、今さらだよな。けど俺はずっと、美希のこと、想っているよ」
じ、と見上げていると、上坂はためらいながらその体をかがめて顔を近づけてきた。目を閉じないままの私の額に、上坂は誓うようにそっと口づける。
「約束。美希だけが好きだよ。いつか迎えに行く日まで、それだけ、憶えていて」
この一年近く、上坂はずっと、野暮ったい私の傍にいてくれた。私に嫌な思いをさせるからって、他の女子と遊びに行くことをやめてくれた。そんな上坂の気持ちが、信じられないわけないじゃない。
大事にしてくれているのはわかっている。
でもさ、上坂。
目の前にあった少し切なげに笑うその唇に、私は背伸びして、自分の唇を押し付けた。
「!!」
上坂は、困ったように笑った。
「絶対に忘れない。信じて……と俺が言っても、今さらだよな。けど俺はずっと、美希のこと、想っているよ」
じ、と見上げていると、上坂はためらいながらその体をかがめて顔を近づけてきた。目を閉じないままの私の額に、上坂は誓うようにそっと口づける。
「約束。美希だけが好きだよ。いつか迎えに行く日まで、それだけ、憶えていて」
この一年近く、上坂はずっと、野暮ったい私の傍にいてくれた。私に嫌な思いをさせるからって、他の女子と遊びに行くことをやめてくれた。そんな上坂の気持ちが、信じられないわけないじゃない。
大事にしてくれているのはわかっている。
でもさ、上坂。
目の前にあった少し切なげに笑うその唇に、私は背伸びして、自分の唇を押し付けた。
「!!」



