「美希……本当にあれでいいのか?」
拓兄が心配そうに聞いた。
「どうかな。どちらにしても、今の私は受験生だもん。そんなことに時間を割いている暇、ない」
鼻をすする私に、そんなこと、と拓兄が顔をしかめる。
「受験の事なら、国立にこだわることはないんだぞ? お前の成績なら私立でも十分いいとこいけるし、父さんも母さんも学費のことは心配するなって、言ってるし」
「でも、拓兄も大兄も国立じゃん。まだ双子にもお金かかるし、学費は極力かからないにこしたことはないわよ」
「双子が受験の頃には、俺も大地も社会人だ。しっかり稼いでやるさ」
「うん、ありがと。でも、無理して国立を選んでいるわけじゃないから大丈夫よ。一応、私立でも学費の安いところはあるから、ちゃんとそれも視野に入れてる。ただね」
私は、さっきの騒ぎでほどけかけてたゴムを髪から引っ張って抜く。
拓兄が心配そうに聞いた。
「どうかな。どちらにしても、今の私は受験生だもん。そんなことに時間を割いている暇、ない」
鼻をすする私に、そんなこと、と拓兄が顔をしかめる。
「受験の事なら、国立にこだわることはないんだぞ? お前の成績なら私立でも十分いいとこいけるし、父さんも母さんも学費のことは心配するなって、言ってるし」
「でも、拓兄も大兄も国立じゃん。まだ双子にもお金かかるし、学費は極力かからないにこしたことはないわよ」
「双子が受験の頃には、俺も大地も社会人だ。しっかり稼いでやるさ」
「うん、ありがと。でも、無理して国立を選んでいるわけじゃないから大丈夫よ。一応、私立でも学費の安いところはあるから、ちゃんとそれも視野に入れてる。ただね」
私は、さっきの騒ぎでほどけかけてたゴムを髪から引っ張って抜く。



