「夢をあきらめて、ふらふらと遊び歩いてただ今日だけを面白おかしく過ごして……同じような仲間とつるんで適当に生きてきた。そんな俺は、一生懸命に前をむいて自分の足で立っているお前には釣り合わない。でも、なりたいものになるって決めた今の俺なら、少しはお前に近づけたか? 確かに始まりは賭けだったけど、お前の相手が他の奴にならなくてよかったって、今は心底思ってる。だから……」
「きゃっ!」
ぐい、と腕を引かれてもう一度ベンチに座り込む。
反射的に振り向いて見た上坂の顔は、公園の街灯を背にして陰の中にあった。暗くても、その表情が真剣なのがわかる。つかまれた手に本能的に恐怖を感じた私は、思わず身体をひいた。と、引っ張られるようにして上坂は、そのまま私の上に覆いかぶさってくる。
「あのっ……上坂!?」
「本当に……好きなんだ。美希……」
「きゃっ!」
ぐい、と腕を引かれてもう一度ベンチに座り込む。
反射的に振り向いて見た上坂の顔は、公園の街灯を背にして陰の中にあった。暗くても、その表情が真剣なのがわかる。つかまれた手に本能的に恐怖を感じた私は、思わず身体をひいた。と、引っ張られるようにして上坂は、そのまま私の上に覆いかぶさってくる。
「あのっ……上坂!?」
「本当に……好きなんだ。美希……」



