「聞かせて」
私は、椅子の上で姿勢を正した。上坂はしばらくためらっていたけど、一度目を閉じて深呼吸すると、覚悟を決めたように話し始めた。
「……これ、誰にも話したことがないから、内緒だぞ」
「うん」
「俺、実は高校に入る前から、ずっとメイクの世界に興味があったんだ」
「そんな前から?」
「そう。子供の頃は、メイクなんて女がやるもんだと思ってたからさ、男でヘアメイクに携わってるやつがいるって知った時、正直、バカにした。きっと、なよなよした女々しい奴がやってるんだろうな、って思ってた。けど中学二年の時、母さんについて行った先の美容室に男のヘアメイクさんがいて……それが、ケンジさんだった」
話しているうちに、上坂の目に力が入ってくる。私は、その横顔を黙って見ていた。
私は、椅子の上で姿勢を正した。上坂はしばらくためらっていたけど、一度目を閉じて深呼吸すると、覚悟を決めたように話し始めた。
「……これ、誰にも話したことがないから、内緒だぞ」
「うん」
「俺、実は高校に入る前から、ずっとメイクの世界に興味があったんだ」
「そんな前から?」
「そう。子供の頃は、メイクなんて女がやるもんだと思ってたからさ、男でヘアメイクに携わってるやつがいるって知った時、正直、バカにした。きっと、なよなよした女々しい奴がやってるんだろうな、って思ってた。けど中学二年の時、母さんについて行った先の美容室に男のヘアメイクさんがいて……それが、ケンジさんだった」
話しているうちに、上坂の目に力が入ってくる。私は、その横顔を黙って見ていた。



