「うん。ほら、あそこおうちが国会議員さんでしょ? この春の進路相談の時に話したんだけど、家の人は、上坂君ももちろん政界入り、って言っているんだって。けど、そう話してくれた上坂君の顔が……なんていうか、笑っていてもすごくなげやりに見えて。それは上坂君の本心じゃないと、直感的に思ったんだ」
確かに、上坂は議員になるつもりはないって言ってた。
先生、ぼーっとしているようでいて、よく見ているな。侮れない人だ。
「上坂君て、学校ではふらふらしてていい加減に思われているみたいだけど、そんな人間があの成績はキープできないよ。きっと彼には、何か心に決めたことがあって、でも何か迷いがあって言い出せないんじゃないかと、僕は思っている」
小さくため息つく小早川先生を、私は目を丸くして見ていた。
意外。一人一人の生徒、そこまで見ていてくれるんだ、この人。
そうか。これが、冴子の選んだ人か。
確かに、上坂は議員になるつもりはないって言ってた。
先生、ぼーっとしているようでいて、よく見ているな。侮れない人だ。
「上坂君て、学校ではふらふらしてていい加減に思われているみたいだけど、そんな人間があの成績はキープできないよ。きっと彼には、何か心に決めたことがあって、でも何か迷いがあって言い出せないんじゃないかと、僕は思っている」
小さくため息つく小早川先生を、私は目を丸くして見ていた。
意外。一人一人の生徒、そこまで見ていてくれるんだ、この人。
そうか。これが、冴子の選んだ人か。



