あの月が丸くなるまで

「どうやらそのようね」

 もともと軽い奴だとは思っていたけど、今日話してみてその確信をさらに深めたわ。

 そんな私の思考に気づくはずもなく、上坂はうきうきと続けた。

「でしょ? ね、つきあっていいってことは、俺たちもう恋人同士だよね。今度はキスしても頭突きしない?」

「好きでもない人と、キスなんてするもんじゃないわ」

「俺、美希の事好きだよ?」

「好きって言葉も、そんな軽々しく言うものじゃない」

「好゛~ぎ~」

「重々しく言ってもだめ」

 言いながら、ついに私も笑いだしてしまった。ああ言えばこう言う……ホント、懲りない奴。