「それを調べに行くんでしょ。起きる時は、無理しないようにゆっくりとね。眩暈がしたり吐き気がしたらそれ以上動かないように」

「はい……」

「先生、俺も一緒に行っていい?」

 私が身体を起こすのを手伝ってくれながら、上坂が言った。めがねを渡してくれて、ようやくあたりがはっきりと見える。


「上坂、授業は?」

「自主休講です」

「あっそ。まあ、いいわ。男手あった方が助かるかもしれないし。吐き気は、する?」

「ええと……今のとこないです」

 でも、頭がすごい痛い。鼻もこれ以上低くなったら困るけど、頭もできれば大事にしたかった……