あー……そうだ。

 バレーの片付けしてて、こけて……なんかあちこちに衝撃をうけて……あのまま、気絶しちゃったのか。

 だからだろう。私は、運動着のままベッドに寝ていた。


「バレーのボールに足を取られて転んで、後頭部をひどく打ち付けたのよ。一時的に失神してたみたいだけど、気分はどう?」

「痛いです」

「生きてる証拠ね。一応、これから病院に行って検査してもらうわ。起きられる?」

「病院……そんなにひどいんですか?」

「打ったのが頭だから、念のため調べてもらいましょう。今度から転ぶときは、まず頭をかばいなさい。おかげで鼻は大丈夫だったみたいだけど。あなた、ポールを抱きしめて倒れてたらしいわよ」

「私……受験、もうだめかも……」