「美希?!」

 痛みで、はっきりと目が覚めた。



 顔をあげると、焦ったような顔の上坂が私を覗き込んでいる。

「俺のこと、わかるか?」

「あれ? 上坂? なんでここに……ここは?」

 私は、ベッドに寝ていた。匂いからして、私がいるのは多分、保健室。



「起きた?」

 カーテンを開けて、養護の丸山先生が顔を出した。声で丸山先生だ、ってことがわかったけど、ぼんやりと白い塊が見えるだけ。

 あ、私、めがねかけてない。

「せんせー、頭、痛いぃ……」

 うう、がんがんとひどく頭痛がする。