あの月が丸くなるまで

「つきあっても」

「マジ?!」

 それを聞いた上坂は、ぱ、と花が開くように満面の笑顔になった。私は、表情を変えないまま続ける。

「そうね。だいたい一週間もあれば、私がどれだけつまんない人間かわかると思うし」

 すると今度は、困ったように眉をひそめた。ころころと表情は変わるけれど、もとがいいとどんな顔でも似合うのね。

「美希って、もしかしてネガティブな性格?」

「分相応って言葉を知っているだけよ」

「じゃ、さ」

 上坂は、私の正面に立つと、まっすぐに私の顔を見つめた。

「俺たち、一緒にいたらちょうどいいじゃん。俺、すっごいポジティブな人だから!」