あの月が丸くなるまで

「彼女たち、置いてきちゃって。私、睨まれてましたけど」

「気にしなくてもいいよ。どうせ学校行けば嫌でも顔合わせるし。梶原さんと話せる機会の方が、貴重。前から美人だな、と思って気になっていたんだよね」

「私、パンダと同じ扱いですか」

 淡々と言ったら、一瞬だけ岡崎さんは目を丸くして、それから笑い出した。



「蓮の相手にしちゃ珍しいタイプだと思ったけど、なるほど、こういう人なんだ」

「まあ、上坂と釣り合うタイプじゃないです」

「それ、自分で言っちゃう? 君、蓮の彼女じゃないの?」

「一応、今のとこは彼女らしいです」

「いやに不確定な要素ばかり並んだ関係だね」

「そうですね」