あの月が丸くなるまで

 鈴ヶ丘といえば、ここらへんじゃ、一番の進学校だ。うちも一応進学校ではあるけれど、文武両道をモットーに遠足だの文化祭だの、勉強とは関係ないとこまで一生懸命楽しむ校風がある。

 対して鈴ヶ丘は、今年は何人東大に入った六大学に入ったを自慢するばりばりのエリート校で、とにかく勉強第一の、よく言えば優秀な、悪く言えばお高くとまった学校だ。

 あんな真面目な学校でも、チャラい男はいるもんだなあ。



「駅まで、一緒していい?」

 岡崎さんは、さっきまで話していた女子たちに手を振りながら私をドアへと促す。

「……いいんですか?」

「何が?」

 部屋を出る時振り返ったら、女子たちの鋭い視線と目があってしまった。

 なんか最近、こういう場面によく遭うわ。大変不本意。