あの月が丸くなるまで

「ええー? そうかな。美希って、可愛い……つか、綺麗だと思うよ」

「上坂、目悪いの?」

「両目とも、二.〇」

「勉強もしないくせに学年十位以内ってむかつく」

「むしろ勉強するときだけめがねです。遠視だから近くの字がきつい」

「ご年配の方だったんですね」

「ほほほ、若輩者よ、敬いなさい」

 気色悪い笑い声をたてながら、上坂は私の顔を覗き込んだ。

「嘘じゃないよ」

「何が?」