あの月が丸くなるまで

「じゃ、またな、蓮。気が変わったら来いよ。もちろん、彼女も歓迎するよ?」

「待ってるぜ」

 げらげらと笑いながら、その人たちは離れて行った。詰めていた息を、そ、と吐く。

 そっか。今日は、置いていかれないんだ。



「ああ、もうこんな時間か。俺たちも何か食べに行こうぜ」

 スマホで時間を確かめると、けろりと変わらない様子で上坂が言った。そんな態度が、やけにむかつく。

「帰るってば」

 ムキになって言ったら、上坂がにやりと意地悪な笑顔を作った。

「でも、今美希が一人でこの街歩いたら、あいつらみたいなのがわらわらと寄ってくるよ?」

「なんで?」