あの月が丸くなるまで

「なんだよ、俺たちは女連れでも構わねえぜ。むしろ大歓迎。人数足りない分はどこかで声かけて……」

「この子はだめ」

「へえ、珍しいね。蓮がダメ出しするの、初めて聞いた」

 茶髪のオールバックのお兄さんが、驚いたように目を丸くした。

「確かに、レベルたけーよな」

「スタイルいいよね。足首、細ー」

 にやにやしながら、その人たちは上坂の後ろにいる私をのぞきこむ。視線が、体中にからみついてくるようで気持ち悪い。



 上坂が、追い払うように手を振った。

「『ダブル』行くんだろ? さっさと行けよ」

「へいへい。飽きたら、いつもみたいにこっちに回してくれよ」

「みんなでフラれた彼女を慰めてあげるからさあ」

「ばーか」