あの月が丸くなるまで

「どっか遊び行くんでしょ? いいよ、行けば」

 そうして背を向けた私の腕を、上坂が掴んだ。



「行かないって。今日は、美希とデートだし」

「今日は、ね」

 顔だけ振り返って、眉をひそめたままの上坂を睨みつけていると。

「「「蓮―!」」」

 賑やかな声が聞こえて、とっさに二人で顔を向ける。見れば、通りの向こうから、三人の男子が手を振っていた。


「よう。なんだよおまえら」

 手を振り返した上坂を見て、わらわらとその人たちが近づいてきた。みんな背が高い。上坂と同じ軽そうな雰囲気で、世間的にはイケメン、って言われる顔をしていた。