あの月が丸くなるまで

 むにむにされてるとことか目を閉じてるとことか……気にしすぎかもしれないけど、なんとなく、恥ずかしい。

 そこで上坂は黙ってしまった。めがねをかけてないから、上坂がどんな顔をしているのは見えない。

「上坂?」

「ああ……うん。じゃ、見えないように後ろにいる。だから、ここにいてもいい?」

「いいけど」

 がたり、と上坂が立ち上がって、私の背後へと回った気配がした。くすくすとケンジさんが笑うのが聞こえる。


「美希ちゃん、化粧品でアレルギー起こしたことある?」

「少なくとも今まではありません。というより、メイク自体、したことがないので」

「エクセレント! 美希ちゃんの肌なら、メイクなんて必要ないわ」