あの月が丸くなるまで

「それとこれとは別! 美希の足って、ホントきれいだよねー……で、なんで、そんな顔してんの? どっか具合悪い?」

 おそらく仏頂面になっているだろう私の顔を覗き込む。

 だって……力入れてないと、頬がにやける。

 かわいい、なんて言われて舞い上がっているようじゃ、私もまだまだ修行不足。

「別に」

 それだけ言うと、私はさっさと歩き始めた。いつまでも自分ちの前でぐだぐだしてて誰かに見つかるのは避けたい。莉奈さんあたりは、どっかで見ているだろうけど。


「今日は、髪しばってないんだ」

 隣に並んだ上坂が、私の髪に目を止める。