あの月が丸くなるまで

「へー……梶原さんって、そういう人だったんだ。ただ、頭がいいだけじゃないんだね」

 上坂が目を丸くした。

 ……これは、バカにされてるのか感心されているのか。

「それほど頭がいいつもりもないわ。ただ、必要だから勉強してるだけ。そっちの相談ならいつでも乗るわよ」

「いざとなったら、ぜひお願いします」

 神妙な顔で私を拝み始めた上坂に、少しだけ頬が緩む。

「あ、笑った。梶原さんでも、笑うんだね」

「人をなんだと思ってるのよ。私だって、楽しきゃ笑うわよ」

「いや、鷹高クールビューティーの笑ったとこなんて、そうそう見られないから」