あの月が丸くなるまで

「きっと彼氏からだったら、何もらっても嬉しい。けれどそれは、等身大の私に似合わないほどのお金をかけてまでって意味じゃないの。何もらっても嬉しいけど、何ももらえなくてもいいの。ものじゃなくて……ものや身体じゃなくて、私は上坂と心でつながりたい。それが私の嬉しいってことなの!」

 あ然としていた上坂が、しばらくして耳まで赤くなった。



 え? 

 その姿に、無意識に出てしまった自分の言葉を改めて思い返す。

 わ、私、何か今すごい大胆なことを……!



「違っ……あのっ、だからっ……!」

 しどろもどろになった私に、赤くなったままの上坂が口を開きかけた時だった。



「蓮様?」