あの月が丸くなるまで

「私?」

 は、としたように、上坂が慌てる。

「あ、ごめん。変な意味じゃなくて……」

「いいわよ。つまんない人間なのは本当だから」

 青石さんなんかと比べたら私って、どう考えたって遊びが上手とは思えないし、かわいくもない。 

 ……不釣り合いって言われるわけだ。あ、嫌なこと思い出しちゃった。


「いや、そう思ってたけど……意外に美希って、感情出るんだなあって。えーと、落ち着いた雰囲気で勉強のできる女子だな、くらいしか前は思ってなかったけどさ、予想外のことされると美希って意外に動揺するし、それに……」

「それに?」

 一度開いた口を閉じて、上坂は、じ、と私を見つめた。

「何よ」

「……いや。それに、楽しいと、そんな風に笑ったりもするんだ」