白い便箋を太陽に翳してみれば・・

次の日の朝。

なんだか今日は、学校にじゅうぶん間に合う時間帯に目が覚めた。
暇だから、たまには早い電車にでも乗ってみようかな・・。
めったに思わないことだった。

だけどあたしは、制服に着替えて駅に向かった。
最近は全く乗らなくなった7時電の電車。
駅には沢山の学生達やサラリーマンの人達でいっぱいだった。
なんだか違和感・・。

本当はこれが普通なんだろうけど、今のあたしにとっては変に感じた。
朝の早い電車は、満員電車で中々慣れなかった。
電車に揺られながらゆっくり歩いて、学校に着いた。

クラスに行こうとすると、一人のクラスメートがあたしに抱きついてきた。
由美(ゆみ)だ。
学校で一番仲のいい友達。
「花恵じゃん!今日めずらしく早いね!花恵いなくて寂しかったよー」

そう言って頬を膨らませた由美。
久しぶりに学校に来たというのに、由美は変わらず接してくれた。
そんな優しさが嬉しかった。