白い便箋を太陽に翳してみれば・・

「よかったぁ、まだ残ってて・・」
美香は、懐かしそうに文字を眺めながら呟く。
「そうだねぇ。なんかあたし達・・中学に戻ったみたい」
「それわかる！ここには、いっぱい想い出詰まってるからね。あ、そろそろ机に座らない？」
「そうだね！」

あたし達は、前よく座っていた場所に座った。
椅子は、どこにでもあるような木の硬い椅子だけど、なんだか図書館の椅子は他の椅子と違って癒されるんだよなぁ。


あれからあたし達は、日が暮れるまで図書館で語り合った。
話のほとんどが、どれも中学の頃の話ばかりだった。
楽しかったことだったり、悲しかったこと、沢山美香と語り合った。
まるで、本当に中学生に戻ったかのように・・。
美香と話す時間は、あっという間でとても楽しかった。

外がだんだん暗くなってきた頃、
「そろそろ帰ろっかぁ」
美香の一言に、あたし達は図書館を出た。

一人で来る図書館よりも、誰かと一緒に来る図書館はとても居心地よくて、気持ちが暗くなっていたあたしの心も、少しだけ癒されたような気がした。