白い便箋を太陽に翳してみれば・・

コンコン・・

しばらくした後、病院のドアをノックする音が聞こえた。
こんな朝早くから誰だろ・・?

「どうぞ」
あたしが言ったのと同時に、扉がゆっくり開いた。
「お母さん・・!!」

もう来たの・・?!
早くない?!

「そんなに驚かなくても~。お腹の赤ちゃんがびっくりしちゃうわよ」
そう言って、優しく微笑むお母さん。
「お父さんは大丈夫だった?」
「もちろん。心配ないわ。お父さん、花恵に赤ちゃんができたって言ったらとっても喜んでいたわよ。時間がある時に、こっちに来るみたいよ」
「そっか。ありがとう」

本当は、お母さんよりもお父さんの方が心配だったけど、こうやって妊娠のことを素直に受け入れてくれたことが、何よりも嬉しかった。