そして、あたしはそのままタクシーに乗り込んだ。

「〇〇総合病院に行ってください!急いでるんです!早くお願いします!」
「は、はい!」

タクシーの運転手さんは、ただならぬ状況に勢いよくアクセルを踏む。
この時のあたしは、周りなんか見えていなくて・・。

早く流星に会いたい・・。
ただそれだけだった。

「おつりいらないんで!」

そのままあたしは、病院まで走った。
でも、流星がどこにいるのか分からなくて・・。
とりあえず緊急センターのところに行ってみると、
「冴島花恵さんですか・・?さっき電話した古川です」
「あの、流星はどこなんですか?」

そこには、流星と同じ作業着を着たおじさん達が数人いた。
あたしの心臓は、誰かに聞こえそうなほどに鼓動が早くなっていて・・。
「今・・手術中だよ・・」
そう言って視線を落とす。