キミに伝えたい愛がある。

「お帰り、ちゆりちゃん。ワカメ買って来てくれた?」


「もちろん買って来たよ!生ワカメは無くて乾燥だけど許してね」


「いいの、いいの。乾燥は好きなだけ水で戻せばいつだって使えるんだから。荷物置いて手洗ったら台所にきぃ。使い方教えてあげるから」


「分かった。すぐ置いてくるね」



私の祖母は今年でちょうど70歳。


切りの良い歳だから、お祝いしてあげようかと思っている。


いつも料理作ってくれるし、お裁縫も出来るし、掃除は丁寧で古びたこの家の床はいつでもぴかぴか。


私にとっては自慢の祖母なのである。


それに引き換え私の母は家事は一切行わず、夫を失くしてからというもの、ずっと働き続けている。


私の学費を賄うために昼夜問わず働き、この家庭を守っている。


私もバイトすべきなのだろうけれど、母が許してくれなかった。


高校生は学業優先、あとは部活に入って色々なことを学び、青春を謳歌すること。


働くなんてこの先何十年もやり続けなければならないんだから、今からやらなくて良い。


それが母の言い分だ。


それはそうだけど金銭的にゆとりがある家庭の話だと思う。


我が家はかつかつだから...。


1番奥の6畳間が私の部屋。


荷物を置き、洗面所に向かおうとするとスマホが鳴った。


リュックのポケットから取り出して見ると、りっくんからだった。



"さっきはごめん。

何か悩んでんなら言えよ!"



またさっきと同じことじゃん。


しつこいなぁ...。


そんなに私のこと心配なの?


もしかして、私子供扱いされてる?


うわわ、それなら大変だ。



"大丈夫って言ってるじゃん!

子供扱いしないで"



そう送りつけてから祖母のところに向かった。