「ちゆり先輩、ご卒業おめでとうございます!」
「ありがとう、舞ちゃん、志織ちゃん」
「卒業しても暇な時は遊びに来てくださいね」
「もちろん。2人も練習頑張ってね」
卒業式の日。
桜のようにふわりふわりと真っ白な雪が薄暗い空から舞っていた。
祖母は卒業祝いのために叔母や叔父を呼んでくれておもてなしの準備をしているからもちろん来なかった。
晴れ舞台を誰にも見せることが出来ず、私の心にも暗雲が立ち込める。
後輩に人気のめぐちゃんはクラリネットの子達と笑顔で談笑しているし、りっくんは制服のボタンをもらいたいという女子たちに囲まれていて身動きが取れなさそうにしていた。
2人とも都内に独り暮らしをすることが決まっていて自宅から通う予定の私とは距離が出来る。
もしかしたら、本当にもう会わないかもしれない。
私は2人になんと伝えれば良いのだろう。
なんと言えば元に戻れるだろう。
そんなことを考えていたけど、結局私は声をかけずに学校を後にした。
「ありがとう、舞ちゃん、志織ちゃん」
「卒業しても暇な時は遊びに来てくださいね」
「もちろん。2人も練習頑張ってね」
卒業式の日。
桜のようにふわりふわりと真っ白な雪が薄暗い空から舞っていた。
祖母は卒業祝いのために叔母や叔父を呼んでくれておもてなしの準備をしているからもちろん来なかった。
晴れ舞台を誰にも見せることが出来ず、私の心にも暗雲が立ち込める。
後輩に人気のめぐちゃんはクラリネットの子達と笑顔で談笑しているし、りっくんは制服のボタンをもらいたいという女子たちに囲まれていて身動きが取れなさそうにしていた。
2人とも都内に独り暮らしをすることが決まっていて自宅から通う予定の私とは距離が出来る。
もしかしたら、本当にもう会わないかもしれない。
私は2人になんと伝えれば良いのだろう。
なんと言えば元に戻れるだろう。
そんなことを考えていたけど、結局私は声をかけずに学校を後にした。



