藍が監禁されている場所や犯人を探すため、如月刑事たちは必死に捜査を続けていた。

犯人から何の連絡もないまま、藍が誘拐されて一週間は経とうとしている。如月刑事は、過去に誘拐未遂や誘拐をした人物を徹底的に調べていた。

「……こいつも今回は白か……」

若い女性を自宅に監禁していた男性の名前に如月刑事は線を引いて消す。

マスコミは、今回の事件を大きく取り上げている。如月刑事は新聞記事を見ながらおかしいと思った。

普通の誘拐ならば、警察やマスコミに情報を流せば人質を殺すと脅迫文や電話があるはずだ。しかし、犯人から身代金の要求も、次の要求についても何の連絡もない。

「……やはり、あの三人に関係している人物ということか?」

高遠博たちは殺された可能性の方が高い。三人を興味本位で殺す人などいないだろう。人を興味本位で殺すのならば、わざわざ凍死させる必要がない。

「どこであの三人は凍死させられたんだ?」