制服のブレザーが

やけに似合っていて

2人とも、

テレビに出るんじゃないか?

ってくらい顔が整っていた。



転校生2人は黒板の前に立ち、

私たちのほうを向いている。

右側の人は、

メガネをかけていて、

さらさらな黒髪


左の人は、

以下にもスポーツしています

ってくらいに日焼けしている。


ん...?

よく見たら、

2人の顔どことなく似てる?



私がそう思った瞬間、

先生は

心を見透かしたように言った。


「えー、この二人は
見て分かる通り、双子だ。

両親の仕事の都合でこの町に引っ越してきた。

皆、仲良くしてやってくれ。」


先生はそれだけ言うと、

じゃあ、



教卓を2人のためにあけた。


メガネをかけた方の人が
すっ
と前に出てきた。


「はじめまして。今日から、
この学校に通うことになりました。
上杉真也(うえすぎ しんや)です。
よろしくお願いします。」


見た目からして、好青年っぽい。
真也くんが下がると、
もう1人の方が
ずいっ
と出てきてこう言った。


「俺は、
上杉真人(うえすぎ まなと)。
よろしく。」

ぶっきらぼう。

真人君、緊張しているのかな?


まあ、
初めての人に挨拶するのは
誰だって嫌だよね。


私も
恥ずかしいのと緊張とで
頭が真っ白になっちゃうもん。


そんなことお構いなしに、

小林先生の声が響く。



「よーし。

新しい仲間も加わったところで、
新学期、最初の授業といくか。

俺の英語からだな。
気合い入れていくぞー!」


「よし、上杉ブラザーズ、席につけ。」


先生がそう言うと、

2人が驚いた顔をした。


ちょっと笑いながら
真也君が言う。

「僕たち、どこに座ればいいんですか?」


「おぉ、そうだった。
2人の席まだ決めてないんだった。」


先生は、今、気づきました

って顔で

しれっと言う。


席くらい準備しておいてよ。


私は心のなかでつっこんだ。


「んー。そうだなー。

今のとこ
宮本の横と石井の後ろが空いてるな。

真也、真人、好きな方に座れ。」

先生は雑に座席を決めた。


「はい。」

2人は、そう返事をして
それぞれ席へむかう。



あれ??

んー?

!!!!ちょっと待って!