返事に困っていると
「じゃあ決定。結衣でいいね」
どうやら、結衣と呼ばれる事に決定したようだ。

楽しかった散策も終わり、男女それぞれに別れた。加奈子たちはすぐに変化に気づいたようだ。

「ねぇ、三枝くんいつのまに結衣って呼んでたの?」
「それ、私も思ったー。なんか前から思ってたけど、あれ絶対結衣のこと狙ってるよね」

「さっき、コロッケ待ってる時に決定したっぽい。狙うとか狙わないとか、そんなんじゃないと思うけど」

「えー。絶対そうでしょ。結衣ってちょっと鈍いよね(笑)でもいいの?彼氏いるんでしょ」

「うん。いるよ、彼以外の人に結衣って呼ばれるのなんかなぁーって思ったんだけど、勝手に決まった」

「でも、中途半端な態度ってさ余計に傷付くから三枝くんに、はっきり言いなよ。あんたとは付き合えないよって。そうじゃなきゃ、三枝くんにも彼氏にも悪いよ」

確かにサヤカの言うことはごもっともだ。
2人ともを傷つけないうちに、なんとかしなければならない。