キミと歩けば

火曜の朝に予定通り父親と母親がやって来た。
「綺麗な所に引っ越したのね」
どうでもいい事を言いながら部屋を見渡していた。
部屋のあちこちに結衣の形跡があるのが気に入らないとでも言うのだろうか…

確かに殺風景だった部屋は結衣が来るようになってから色物や柄物が増えた。
つまりは乙女チックな物が。

「あの子は?」
「授業。結衣にだって予定があるのに、わざわざ昼から来てくれる」
「そう。じゃあ丁度良かった」
「何、話って?」