キミと歩けば

ブツブツと独り言を言いながら運転するゆうちゃんに何も言えずいた。

「結衣。ごめん嫌な思いさせて」
「ううん。お母さんの言う事が正しいよ。私が同じ立場ならきっと同じこと言うよ」
「でも必ず説得するから。結衣は気にしないで」
「うん、私は大丈夫だから」

けれど、ズバリとお母さんに核心を突かれ動揺したのは確かだった。
私と結婚すればゆうちゃんはしなくていい苦労をする事になる。

でももう今更ゆうちゃんを手放すなんて出来ない。
大好きだから別れたいと思った。
大好きだから一緒に乗り越えたいと思った。

どちらが正解かなんて今は分からない。
答えが分かるのはもっともっともーっと先の話なんだと思う。