結婚式場を併設するホテルのレストランでディナーを予約した。
さすが人気のホテルなだけあって料理はすべてが美味しく非常に満足度の高い夜ご飯になった。

デザートを食べ終え雰囲気的にディナーの終了を感じた結衣はお手洗いへ向かった。
その後姿を見送り、僕は深呼吸を一つした。

戻ってきた結衣と腕を組みロビーへ向かった。
会計の間ロビーのソファーで待っていた結衣はライトアップされたガーデンチャペルを眺めていた。

「おまたせ。結衣」
僕の方へ振り返った結衣は笑顔で立ち上がった。
「部屋、とってあるから行こうか」
そう言って腕を差し出すと、結衣は返事の代わりに腕を組んで歩き出した。