キミと歩けば

「寝てる間に悪いと思ったんだけど、コレ書き方変えてみれば?」そう言って履歴書を指した。
「変えるってどこを?」

「書き方と言うか、言い回しというか。
例えば『御社の掲げる〜と言う企業理念に感銘を受けました』とか。会社としては、仕事に真面目で長く働いてくれる人が欲しい訳でしょ。

だったら私はあなたの会社をリサーチしてますよってアピールしなきゃ。人事の人からすると、そりゃ服装や髪型の清潔感も見るけどそれ以上に大事なのは就職希望者がどれだけ自分の会社に興味を持ってるかだよね。

だから会社がアピールしてることを面接で言ったり、履歴書に書いたりするんだよ」

「……そう言うものなの?」
「そう言うものなの。就職活動なんて受ける会社を持ち上げてナンボだよ。なーんて大して就活してない僕が言うのもなんだけどね」

納得したのか、してないのか。
「ふーん」なんて言いながら結衣は再び履歴書を書き始めた。

それからしばらくして、夜ご飯を食べる頃、僕のアドバイスと添削のおかげで、今までで見たことのない完璧な履歴書ができた!と結衣は喜んでいた。
3日後にその履歴書を持って面接に行くらしいので、いい結果になればいいんだけど。