キミと歩けば

一度、溢れてしまった感情は簡単には止まらない。ゆうちゃんに八つ当たりしても何も解決しないのに、それでも当たってしまう。

そっと抱きしめ、背中をさすってくれる優しい手だと知っているのに、それでも言動が伴わないのは私が弱いから。

抱きしめてくれる腕を振り払おうとゆうちゃんの胸元をポカポカ叩きながら
「そんな慰めいらない…」泣きながら押し返すのに
「結衣がいらなくても今は離さない。気がすむまで叩けばいい」

そんな事を言われれば途端に叩く気が失せる。
この人はどこまで優しいんだろう。
「なんで…ねぇなんで…」

何が聞きたい『なんで』なのかが自分でも分からない。私が泣き止むまで、何も言わずに抱きしめてくれる。