キミと歩けば

風のない穏やかな日だけど、やはり寒い。
テントの前で看板を持ち、友達数人と客の呼び込みをする結衣を見つけ心が弾んだ。
遠くから近づいていくと、僕に気づいた結衣は嬉しそうに手を振った。

「あっ!こっちこっちー」
「おはよう結衣。頑張ってるね」
「うん。今日のお客さん第1号だ」
「そうなの?それは光栄だね」

そんな話をしていると、周りの友人も声をかけてくれた
「いらっしゃいませー。メニューどうぞー」
メニューと言っても学園祭の模擬店なので豊富にあるわけじゃない。
「じゃあカフェラテのホットを1つお願いします」

「今日はもう帰るの?」
「うん、飲みながら帰るよ。学祭は明日までだっけ?」
「うん。今日は午前中の当番が終わったらフリーだから適当に回るつもり」
「そっか。短大だから最後の学園祭なんだし、しっかり楽しむんだよ」