キミと歩けば

「あーあ、ぜーんぶダメ」
そう言って見ていた封筒の中身を机の上に放り投げた。

ため息まじりに「就職って難しいんだね」とポツリと呟いた。

「何?採用通知?」
「うん。でも3社受けてぜーんぶダメ。どれも同じ文言だよ。今回はご縁がありませんでした。今後のご活躍をお祈りします。って。今回ご縁がないなら、いつならあるんだろうね」
「就活なんてそんなもんだよ。1社で決まる人もいれば50社落ちる人もいる」

「ご縁って言ってもエントリーシートしか送ってないんだよ。そんなので何が分かるの?」
「そんなので分かるほど、ダメってことじゃない?」

「何それ?」
「例えばだよ。学生時代にサークルも課外活動も何もしなかった人は打ち込めることが何もない退屈な人なんだ。手書きの文字が走り書きやまっすぐ書けてない人は、落ち着きがなく、我が社に対する情熱も少ないんじゃないか。とかそんな風に見られるんだよ」