それから数日が過ぎた月曜日。先日までのぐったりが嘘のように結衣は元気になっていた。

「おはよー。結衣ちゃん」
「吉岡さーん。おはよう」
「はいコレ。体温測ってね。その間に血圧測るから、腕はこっちね」
「ねぇねぇ、今日さぁ友達に来てもらってもいいかな?」
「お友達?」

「うん。高校の時の友達なんだけど、夏休みで帰省してるんだって。今日は月曜だから中岡先生か川本先生でしょ?原田先生だったらダメって言われそうだから今日にしてもらったの」
「…結衣ちゃん。今日ねー、病棟原田先生なんだ」
「えっ!なんで?」
「さぁ、なんででしょうかねー」

なーんて言いながらタイミング悪く入って来たのは紛れもない、ゆうちゃん。
「なるほど。だから昨夜は機嫌が良かったんだ」
「げっ…」
「何その顔?」
「まぁまぁ先生。そんなに怒らずに。血圧69の110体温36.4度ですね」

「僕だって何でもかんでも反対しないよ。素直に言えばいいのに。でも今日はエコーと採血あるからね。来てもらうなら午後にしてもらって」
「いいの?」
「いいよ。でもあんまり、はしゃぎすぎちゃダメだよ」
「はい!!了解しました!」