「肋骨の間から針を通して肺まで届くようにするから、麻酔もそこまで届くようにしないとダメなんだ」
「…聞いただけで痛そうだね」
どこか他人事のように結衣が答えた。
「それをすれば、結衣は治るんですか?」
「2度、3度と同じ処置をする方もいますが、大抵の場合は一度で効果が見られます。後は少し薬を変えて様子を見ていこうと思います」
「そうですか…」
慰めるように結衣の手を握る母親と、無言の父親。部屋の空気は明らかに重い。そんな空気を変えたのは結衣だった。
「ゆうちゃんがしてくれるんだよね?」
「うん。僕がする」
「だったら頑張れる。ゆうちゃんに任せるよ」
「…結衣」
「大丈夫だよ。ママもパパも。頑張って治療して、早く退院しなきゃ夏休み終わっちゃうよ」
明るく気丈に振る舞って書類にサインした。
本当は怖くて、どうしようもなくて、逃げ出したいはずなのに。
どこまでキミは強いんだろうか。
「…聞いただけで痛そうだね」
どこか他人事のように結衣が答えた。
「それをすれば、結衣は治るんですか?」
「2度、3度と同じ処置をする方もいますが、大抵の場合は一度で効果が見られます。後は少し薬を変えて様子を見ていこうと思います」
「そうですか…」
慰めるように結衣の手を握る母親と、無言の父親。部屋の空気は明らかに重い。そんな空気を変えたのは結衣だった。
「ゆうちゃんがしてくれるんだよね?」
「うん。僕がする」
「だったら頑張れる。ゆうちゃんに任せるよ」
「…結衣」
「大丈夫だよ。ママもパパも。頑張って治療して、早く退院しなきゃ夏休み終わっちゃうよ」
明るく気丈に振る舞って書類にサインした。
本当は怖くて、どうしようもなくて、逃げ出したいはずなのに。
どこまでキミは強いんだろうか。

