キミと歩けば

「結衣」
「ゆうちゃん、おはよう」
「おはよう。あれから眠れたの?」
「うん。途中で一回起きたけど、その後もちゃんと眠れた。ありがとうね」

「いーえ僕は何も。それよりも今は苦しくない?」
「うん。大丈夫」
「そうか、コイツが効いてくれるといいんだけど」
そう言って点滴を確認した。

「さて、僕はもう帰るよ。辛かったらきちんと言うんだよ。分かった?」
「うん。分かってる。お疲れ様でした」
「うん、また明日」

薬が少しでも効いてくれる事が今の願いだ。
これ以上、苦しむ姿は見たくないから。