キミと歩けば

23:30を過ぎた。
夜はこれからだ。
仕事に区切りをつけ、とりあえず晩ご飯。

呼び出しがあればラーメンは悲惨な事になるので諦め今夜はパンとコーヒー。
手早く食べ終えコーヒーを飲みながら、しばらく休憩。

けれどやはり、考えるのは結衣のこと。
きちんと眠れているだろうか…
先ほどの話を思い返した。

『これ以上悪くなるなら窄刺も考えるべき』
処置の手順としては当たり前だ。
医者の僕が言うのはおかしいけれど、できれば痛みを伴うような処置は結衣にしたくない。
そんな顔見たくない。けれど、しなければ余計に結衣は辛い期間が長引く。
今は薬が効いてくれることを祈るしかない。