翌日の16:30。今日は夜勤なのでこの時間から仕事開始。医局に入ると待ってました。とばかりに同僚に声をかけられた。

「原田先生、ちょっといいですか?」
「はい。なんでしょう?」
「ちょっとこれ見て」

そう言って提示されたレントゲン写真。もちろん異変にはすぐ気付いた。

「誰の?」
「あっ、ごめん。307の佐伯さん。昨夜就寝中に息苦しいってコールがあったんだって。酸素供給して落ち着いたみたいだったんだけど、今日の昼間もコールあって。末端に冷え、脛に浮腫みもあって。レントゲン撮ったらこれだったってわけ。
今は利尿剤入れて様子見てるけど、これ以上悪くなるなら窄刺も視野に入れとかないとね」
「そうか…うん分かった。ありがとう」