「結構高いね。いつもこれぐらいだったの?」
「7度後半が多いけど、一回38.3度があって、8度は今で2回目です」

カルテを入力しながら、先生は看護師さんに
「じゃあ、準備お願いしまーす」と声をかけた。
「エコーで見ていきますね。上の服と下着と外して横になって下さい」
やっぱりか…そう思ったけど検査なんだから仕方ない。
横になるとバスタオルを被せてくれたけど、心臓のエコー検査なんだからタオルなんて、あってないような物だ。

「じゃあ始めます。いつも通りの呼吸でお願いします」部屋の電気が少し暗くなった。
画面を見つめ、機械を動かし、カタカタと操作している川本先生。
エコー検査の時はいつも目線をどこにやればいいのか分からずキョロキョロと部屋を見渡していた。

すると患者さんが出入りする扉じゃなくて、部屋側のカーテンから
「失礼しまーす」少しカーテンが開いたかと思うと入って来たのは原田先生。ゆうちゃんだった。